我慢なんて無理!准看護師1年目にして辞めたい理由はこれだ!

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退職届仕事

他業種から無資格で看護助手として働き始めると、あまりの給料の安さに腰が抜けそうになります。ひと月10回近い夜勤業務をこなしてやっと手取り24万円。無資格の限界を感じ、スキルアップのため准看護師養成学校への入学を決心、令和元年度から新人看護師として新たなスタートを切りました。
就業先は静岡県内某所にある診療所で、多くの施設を所有している法人です。

隣接している障碍者施設や介護、老人施設から体調を崩した利用者を受け入れる法人内の一時救急的な位置づけです。

家から比較的近く(自転車で30分圏内)、給料も高め、奨学金も出していることもあり准看護師養成学校入学決定後、早々に面接を受け内定を頂いていました。

看護師としての知識は皆無でしたが、なんとなく病院ではないので、そんなに大変じゃないだろう。

急性期とはいえ19床しかない小さな病棟だから新人中年看護師でもなんとかなるだろう。

、、、と軽い気持ちで面接を受けましたし、2年間の養成学校生活でも就職先を見直すことはありませんでした(奨学金貰ってたからね)

しかし、いざ就職して仕事が始まると想像を絶する大変さがありました。

奨学金の返済、収入の途絶、妻や子供3人を扶養する立場、再就職先への不安など多くの悩みがありましたが、それら全てを天秤に掛けても退職することを選んだ理由を紹介します。

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急変多過ぎ

急変

准看護師免許が3月末頃届いてから看護業務が始まったので(それまでは看護助手業務)約2か月程度過ぎた5、6月の事。

受け持ちの患者を4~5人持ち始めて、バイタル測定や採血、点滴を毎日冷や汗かきながらただこなしていました。

たった5人の血圧、脈拍、体温を測り胸やお腹の音を聞き、おしっこの量を調べ、体調や顔色を伺うのに1時間くらい掛かります。

 

 

患者の主訴から特に観察しないといけない事は何か?

課題も出されていてなんとなく分かっていましたが、全然頭に入って来ません。

理由は日々の目まぐるしい業務、毎日普通に行われるサービス残業、貴重な週末休みに課せられる大量の課題、上司やプリセプターの心無い言葉、全く頼りにならない先輩同僚看護師たちに振り回され疲労困憊状態だったからです。

なので肺炎なら熱や呼吸音、痰の性状。尿路感染なら尿の性状や量、熱、背部痛。程度の知識しかありませんでした。

そんなある日

 

 

かなり焦りました(´;ω;`)、さっきまで普通だったのに何で私が見に行ったらこうなるの?私何か悪いことした?呪われてる?

いろんな考えが一瞬で頭をめぐりましたが、人を呼んでなんとか事なきを得ました。

病棟勤務だと自分しか見に行かないし、個室で通路から見えにくかったりするので、ほぼ密室状態。

急変があるとマジで自分しか分からないので、声を上げるのも自分しかいない。

今までその他大勢側の人間として生きてきて、何か起きても誰かがやってくれるから自分は見ているだけで過ごしていました(誰かの指示で手伝うことはあってもメインで動くことなし)

自分を守るための考えですが、有事の際に主体的に動ける人って多くないんじゃないかと。

でも今回の話は普段の生活上起こるものではなく、「病棟」で「看護師」として「患者」をみていて起きたことです。

仕事なのでやったことないとか恥ずかしいとか怖いとか考える余地はなく、急変が起きたら声を上げ人を呼び助けることが当たり前、病棟とはそういう所でありそういう人が集まった所ということ。

看護業務が始まってから月に1件くらいのペースで急変にあたっていました、正直怖い。

病態もろくに分からないのに、急変とかあっても何していいか分からないし、実際何もできない、最後に残るのは無力感とつじつまが合わない記録と残業のみ。

急変は急性期の病棟に限ったことではないですが、頻度はかなり高いのでメンタルだいぶ疲弊することを覚悟する必要があると思います。

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残業が当たり前

残業

准看護師免許が届いて看護業務が本格的に始まってから、定時に帰れたことはありません。

仮に定時で上がれたとしてもそれは就業1時間前から点滴や情報収集の準備を行ったおかげで手に入れた成果であります。

私が就職した法人はタイムカードがなく出勤簿に手書きで記入なので、たとえ前後で何時間残業しても毎日定時出勤定時退社の時間を書き続けていました。

 

 

申し送りから仕事が始まりますが、これに約30分掛かり終わるころには抗生剤の点滴を始める時間になってしまいます(繋げる人が多いと準備も繋げるのも結構時間掛かるので焦る)

ところが申し送りが終わっても、おむつ交換はまだ終わっていないので、新人は取り敢えず手伝うことになります。

途中で点滴のためおむつ交換を抜けることもできますが、これが結構気が引けるんです。

仮に勇気を出して点滴を繋ぎに行ったとしても、ルートが漏れてたり、詰まっていたら差し替える必要があるのでおむつ交換に戻ることはまず無理。

それでいて自分で差し替えが出来ればいいのですが、血管の細い高齢者に対しては私のスキルはあまりにも無力過ぎなので、結局おむつ交換をしている先輩看護師にお願いすることになります。

これも人の時間を奪うことになるので結構気を遣うし、人によっては出来ない理由の説明から入らないといけない面倒な人もいるので非常に辛い。

要は申し送り前に受け持ち患者の情報収集、点滴準備(あればルートの差し替え)、ちょっと早いけど抗生剤のスタートまで終わらせておくことが新人看護師には必要であり、悲しいことですがそのためには1時間位の前残業が必要になるということです。

業務がスタートしてからも急変が起きればそっちの対応に追われ、服薬や点滴、経管栄養などは時間が決まっているため最優先に実施、その間にもベッドが空いている限りほぼ毎日入院患者がやって来ます。

入院の受け入れも学びという名目で新人看護師が優先して受けます。

 

 

 

受け持ち患者の人数が5人までで尚且つルートの差し替えや検査、急変なく穏やかに一日が過ぎてようやく定時に変えれるレベルなのに、ほぼ毎日入院とらされるってパワハラかなって思います(泣)

入院の連絡が気になりすぎて、勤務中にナースステーションに掛かってくる電話を異常に恐れる毎日を過ごすこととなります、特に勤務最後の申し送りの時に掛かってくる電話なんて、十中八九入院なんで最悪です。

自分の能力を超えた業務を課され、日々勉強だと檄が飛び、新人が残業になるのは能力不足であり残業代を申請する権利すらなく、疲れ果てて帰ってまた次の日の朝就業1時間前に出勤する。

看護師は患者のために知識が技術を習得する必要があるのは理解できます。

しかし、看護師もただの人なので先輩たちが口をそろえて言う「新人はみんな通る道」という思考停止した定型文を耳にするたび、心がモヤモヤします。

どんな仕事でも新人の頃は覚えることが多く、やることなすこと初めてづくしなので時間が掛かり、どうしても定時で帰ることが難しい日があることは分かっています。

それを加味しても新人看護師の状況はかなり負担が大きい、若くて体力があり独身で自分の時間にゆとりがあればまた違った感想があったかもしれませんが、、、

37歳中年男性の体力は衰えつつあり、家に帰って家事育児に追われる状況下でこの毎日続く残業は修業を通り越して拷問と同じくらい辛いものです、無理してもいいことは一つもない。

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職場の教育体制と人が合わない

人関係

学校を卒業して看護師として初めて配属される場所なので、他の病院で新人看護師がどのような教育体制なのかは分かりませんが、、

正直こんなに急変がある病棟で新人が一人で何人もの患者を受け持ちさせて大丈夫なの?というのがまず最初に挙がります。

急変が多いのは急性期の病棟なので仕方がないことですが、新人が対処できないことは誰もが分かっていてそれに対するフォローをするのがチーム医療として当たり前のことになります。

もちろん私が所属していた病棟でも急変があれば駆けつけて対応してくれていました。

でもです、皆寄ってたかって処置してくれて患者の状態が安定した後、さっさといなくなっちゃうんですよ、、、

え?なにこの状態?この後どうすればいいの?

先輩に確認するとなんとなく教えてくれますが、具体的に何をして、何を観察して、どうなったら報告すればいいかなど明確な回答を得られません。

結局、口頭で伝えられた事やなんとなく見ていたことを適当な時間を付けて記録として残し、申し送りで概要を伝える、足りなかったり間違っていたことはリーダーが訂正して伝えて終了。

後から確認してみても、「急変時の状況によってやること違うからね、自分で対応できなければ人に任せたり自分がやるなら自分の仕事で任せられることを人に振ったりすればいいよ」と

んー、、、そもそも緊急な状態がどんな状態かよく分からんし、自分で対応なんて絶対無理だし、急変してバタバタしてるときに残ってる仕事がパッと言葉で出せるわけがない。

ノートにToDoリスト作って一目で分かるようにしておくのがいいのかな?でもそれを作る気力は今の所ない。

答えが出ないまま、なんとなく急変時の対応について調べてメモ帳に残しておきました(後から何かつっ込まれても少しは勉強しているアピールをするため)

後日、主任看護師に「急変はよくあることだから勉強になったでしょ」「何を学んだ?何か調べた?」「それをその時対応した先輩に確認した?」

いやいや、、勉強も何も誰も教えてくれないことをどう学べと?歴代の新人看護師ってみんな自己の気づきと自己自主学習する意識高い人ばかりだったの?

指導内容や教育体制、なにより新人看護師の扱いが雑です、昔は見て覚えろ、先輩の技を盗め、自分で学べというのが当たり前だったかもしれません。

それじゃあ人が育つまで時間が掛かるし、なにより学ぶ側が辛すぎる。

新人看護師の離職率が高いのは旧態依然とした教育体制が未だに蔓延っているのが大きな原因の一つではないだろうか。

人は大体、自分が経験してきたことが一番正しいと思いがち、例にもれず私が配属された病棟の看護師たちも同じような考えでした(病棟のトップが特にその傾向が強く、周りはそれに共感する人しかいない環境)

もう誰も信用できないし信頼できない。

「人の悩みは人間関係の悩み」とよく言われていますが、私が持つ教育体制の不満も突き詰めるとこれに当たります。

言ってることがコロコロ変わったり、経験論しか語らない主任看護師、新人フォローもなく、身にならない課題の出し方しかできないプリセプター、新人の揚げ足をとって自分の若い頃は、、、と武勇伝を語りだす先輩看護師などなど。

ここは障碍者施設の患者が多いから職員も変り者が集まるのかな?

ここの人たちに共通して言えることは、仕事の不具合は環境ではなく全て新人看護師の責任だという認識です。

敵しかいない状況で、病棟内ヒエラルキー最下層の存在である新人看護師が、働き続けるのは無理な話です。