透析クリニックの仕事を紹介

スポンサーリンク
透析仕事

透析クリニックのメインの目的は透析治療です。

なので職員の多くは透析室で仕事をすることになります。

しかし、看護師は透析室以外で仕事があります、それは外来です。

透析クリニック=泌尿器科のクリニックになるので、おしっこ等々に関するトラブルを抱えた患者が通院してきます。

その患者を医者が診療するお手伝いをすることが外来業務となります。

1年目准看護師として入職後1、2か月透析室で仕事の流れを覚えてきましたが、人員不足にともない急遽外来業務が入ってくることになりました。

外来は基本的に一人の看護師で業務を回しているようですが、採血一つまともに出来ない私にとって、一人配置は恐怖でなりません。

外来初日の前日は尿検査の流れを教わっただけで、あとは「困ったらすぐに電話してね」とのこと。

不安一杯の外来業務ですが、代表的なものを3つ紹介します。

スポンサーリンク

尿検査

泌尿器科の検査といえば尿検査(通称:検尿)です。

おしっこを紙コップに出してもらい、試験紙に付けて機械で測定します。

試験紙

目視で陽性、陰性を見ることもありますが、基本的には器械にセットすれば数値が勝手に印刷されて出てきます。

多い日には午前の診療時間中に20件以上検査することもあり、尿の入ったカップがテーブル一杯に並ぶことも珍しくありません。

立て込んでくると焦ってしまい、何度か尿を溢しそうになったことがあります。

臭いし、汚いし、目に入ったら感染の恐れもあり、検査が出来なくなってしまうので尿の入ったカップはゆっくり取り扱いましょう。

また患者によっては尿が少ししか出ず、カップの底にほんのわずかに貯まる程度しか入っていないこともあります。

付け方2

そんな時は上の絵のように、カップを傾け中で試験紙をうまく屈曲させると、ちょっとの尿でもなんとかつけることが出来ます、おしっこがこぼれないよう気を付けて下さい。

あとは検査結果がプリントアウトされたものをカルテに挟んで、医者に渡して患者を診察室に呼び込めば終わり。

検査結果の各項目については知らなくても問題なし。(追々勉強していきましょう)

尿が汚れていた場合、医者の指示でより精密な検査を外注することもあります。

尿培養とか尿細胞診と呼ばれるものです。

スピッツに尿を入れて、既定の用紙に患者の名前や生年月日を記入しておくと外注業者が回収に来てくれます。

用紙の記入や検体の取り方、保存方法についてはさほど難しいことはありませんが、注意することがあります。

検査の件数が少ないときはいいのですが、件数の多いときや他の外来業務が立て込んでいると、検査に出さなければいけない尿をうっかり捨ててしまうことです。

私自身もやってしまったことがありますが、患者にもう一度来院をお願いし再度尿を提出してもらう必要が出てきます。

これが起きると患者の時間を奪うことになりますし、クリニックの評価にも少なからず悪影響を及ぼす可能性があるでしょう。

ミスした本人の後始末としては、医者に取り忘れたことを報告したり、事務員に平謝りして患者宅へ連絡してもらったり、その日のうちに来院できない場合は謝罪とともにメモや伝言を残したりと色々面倒なことが起きます。

慣れないうちは、しっかり確認が取れるまで「こんなにおしっこのカップ一杯貯めこんで」と言われようと捨てずに残しておきましょう。

 

スポンサーリンク

採血

採血

私は採血が非常に苦手です。

看護師でいる以上、採血しない職場の方が少ないかもしれませんが苦手です。

慣れの問題もあると思いますが、成功体験が少ないので自信もなく、未だに手が震えるので患者にも恐怖を与えてしまいがちです。

前職場では物言わぬ高齢者や障がい者を相手にしていたので、ミスしても何回かチャレンジさせてもらうことが出来きました。

しかも、ベッドに横になっていることから、腕がダメなら足から採ることもできたので、時間を掛けて何とか採血していました。

高齢者・障がい者の特徴として、血管が見えなかったり、細かったり、固かったり、腕や脚が拘縮していたり、じっとしていられなかったりと難易度はかなり高めの環境でした。

一転して透析クリニックの外来に来る患者は一般の中高年です。

何度も刺されれば文句も出るし、腕の血管が見えないからと言って、足から採血なんかさせてくれません。

選択肢は両腕のみで基本ミスは許されない、これは採血苦手おじさん准看護師にはかなりのプレッシャーです。

しかも患者は私が新人かどうかなんて見ても分かりませんし、むしろ年取ってる分「あんたベテランさんみたいだし、痛くないようにやってよ」と言われることもよくあります。

針刺すんだから痛くないわけないでしょ無理です(真顔、即答)と心の中では思っていても、笑顔ではぐらかすのが上手くなりましたよ。

 そんなプレッシャーはありますが、血管はそこそこ太いし、見えるし、腕はしっかりと伸ばしてもらえますし、手も握ってもらえる、刺しても暴れない(たまに「痛い!」って大声出して動かしちゃう人もいるけど(-_-;))ので穿刺の難易度としては有難いことにまあまあ低めです。

スポンサーリンク

エコー検査

エコー

腎臓や膀胱の様子を見るためにエコー検査をすることがよくあります。

エコー検査とは超音波で内臓や血管を映像として見ることが出来る検査です。

医者が行うため、看護師のすることは上着やズボンをずらして検査できる準備をすることくらいです。

腎臓を見るときはうつぶせ寝になってもらい、腰周辺を露出。膀胱を見るときはあおむけ寝になってもらい、下腹部周辺を露出。(衣類にゼリーが付かないようにタオル等で保護するのを忘れず)

男女ともに肌や下着、陰部の露出は最小限にすることを意識しつつ、検査に支障のないように準備することが求められますが、実際は結構ガバっと下ろしたりめくり上げたりしてます。

露出面積の事よりも、検査をさっさと終わらせて直ぐにゼリーを拭き上げ衣類を整えてあげることの方が患者にとっては消耗が少ないんじゃないかなと考えています(患者によって違うでしょうけど)

ゼリーは残っていると、とっても気持ち悪いし冷たいんで、急ぎつつも拭き残しのないよう患者に確認してもらうと◎でしょう。

ちなみに、ゼリーをふき取るタオルがなくなるとちょっと焦るので、外来業務があると分かっている日は多めに準備しておくと余計な心配をしなくて済みます。(ティッシュペーパーでも代用可)

男性看護師は患者によって、エコー検査の介助に入ることを拒否されることがあります。

泌尿器科では人に見られたら恥ずかしい部分を露出することが多いため、特に女性への配慮が必要となってきます。

拒否の申し出があった時は「え?なんで私じゃダメなの?」という負の感情は取り敢えず置いといて、素直にさっさと女性スタッフにお願いしましょう。

経験上、何とも言えない嫌な感じというかモヤモヤ感は残りますが、別に患者に対して何かしたわけではないので気に病む必要はなし。

以前拒否を受けた後、交代した女性看護師に患者からの伝言を受けたことがあります。

「こんなおばさんでも男の人に見られるは恥ずかしいから、つい断っちゃったけど気分悪くさせてたら申し訳ない」と

断られたことに対する自分の感情のみにフォーカスしていましたが、この伝言を受けた時にむしろ拒否したことに申し訳なさを感じている患者も中にはいるのだと気づいたのです。

実は男性看護師の介助が嫌だけど言えない患者も多くいて、勇気を出して拒否できる患者の方が少ないのかもしれません。

男性看護師は女性看護師以上に繊細な気遣いを要求されるとっても大変な役回りです。