准看護師一年目で初めて勤めた診療所は、あまりに過酷で半年で根を上げました。
退職については自分一人の問題ではなく家族全員に関わることなので、そのときは相当悩みました。
結果論ですが、今となっては辞めてよかったと心から思っています。
ストレス少なく仕事ができるのは素晴らしいことです。
確かに前職の診療所と比較すると透析クリニックでの給料は減ってしまいましたが、サービス前後残業や味方のいない環境、新人に対するフォローのなさ、急変対応の多さなどを考えると、過剰なストレス分に見合うインセンティブはなかったと思います。
そもそも37歳から准看護師として働き始めると決めた時から、給料の高望みはしていませんしね。
身体や気持ちに無理なくゆるりと働ける環境に身を置くことが第一目標です。
准看護師じゃ、あくせく働いても給料は大して貰えませんし、正看護師の資格を取らない限りキャリアアップも無理、だからといって手当てを目当てに残業や夜勤を頑張ったところで寿命や余暇を失うだけです。
他人の評価や人に後ろ指差されることを気にする歳でも立場でもありませんので、減給にならない程度に仕事が出来ない人になることが私の理想だな、責任ある仕事も回ってこないし、仕事が遅いと他の人が被ってくれることがあるので、あまり前のめりに仕事を覚えたり進んでやる気を出さないでのらりくらりやていきたい。
今の職場はそんな不純なことを考えられるくらい、給料面以外は恵まれています。
なんの経験もない一年目の中年准看護師を雇ってくれた恩がありますので、しばらく社畜として頑張ります。
透析クリニックで働いていて、前職をなんで続けられなかったのか?について最近ふと気づいたことがあります。
それは仕事以外の事を、共感できる人が一人もいなかったことです。
具体的には、未就学児がいて保育園の準備や送り迎え、家事、育児、週末の家族サービス、妻や子供とのやり取りで面白かったこと大変だったことなどを、共感できるような自分に近しい家族環境の人が一人もいなかったのです。
もちろん看護師は女性が多いので、共感力は高く上っ面だけ大変だねと言うことは得意ですが、正直話は続きませんし、子育て真っ最中の人の気持ちを全く理解できないことがほとんど。
それもそのはず、以下が診療所の看護師たちの家庭属性です。
・50代女性子供自立済み×3
・30代シングルマザー小学生と保育園児、両親とは別居だが援助は頼れる
・40代男性独身
・30代女性独身
・40代男性DINKS
・40代女性DINKS
・40代シングルマザー小学生、母親と同居
子育て終了、子供がない、結婚してない、パートナーがいない人しかいません。
それにしてもかなり子育て世帯にとって肩身の狭い環境、配偶者と小さな子供いる世帯は私だけ、新人なうえ少数派にはとても生きずらい。
普通に残業と週末課題って、妻と子供が3人いる父としての立場は全く考慮されおらず、ただの新人看護師としてしか見られていなかったんだなと思います。
課題を出していたのは、40代男性DINKSなので仕方ない事だったのでしょう、だって本人が新人看護師の時は20代独身ですし、週末子供がいる環境で課題をやることがいかに無茶なことかを知る由もないからね。
子育てを経験してきたはずの主任看護師も考えは昭和で止まっていて、サービス残業当たり前、新人は苦労して辛い思いをして学んでいくのが自分もそうだったし、あなたたちもそうあるべきというスタンス。
そんな感じだから、子育てに伴う急な休みも取りずらいし、取った後の周りの目も冷たく、フォローもない、むしろ休んだ私が悪いからみんなに謝っとけ的な雰囲気です。
やはり人間は今身を持って体験していることにしか、共感できない生き物なんでしょう。
子供が小さい頃の苦労は、親であれば皆身を持って経験しているはず、でも忘れちゃうんだろうね。
そう考えると今勤めている透析クリニックはまさに子育て真っ最中の父や母が沢山います。
親の年齢も子供の年齢も近く、誕生日やクリスマスプレゼント何にした?節分で鬼になった?ランドセル何色にした?とか子供に関する話は仕事の合間のブレイクタイムに持ってこい、情報交換にもなって色々参考になります。
私は妻へのプレゼントや息抜きの方法など女性目線でのアドバイスを求めて、母親看護師に雑談することもよくあります。
職場は仕事をする場所ですが、仕事浸けで辛い事ばかりでは続けていくことは無理。
急変や教育体制、人間関係を辞めた理由に挙げましたが、一番大きいのは人間関係という環境ですね。
嫌な人がいると消耗します(ダメージを受ける)が、共感できる人がいないと息抜き(ダメージの回復)が出来ません。
どこの職場にも一人くらい自分と合わない人はいるものです、だったらせめて傷を癒してくれる人がいる環境を選びたいものです。
自分に合わない職場に長居は無用、准看護資格を持っていれば働き口に困ることはありません。
就職先を探すなら、転職サイトを利用するのがおすすめです。
自分で莫大な量の求人から探す必要が無くなるし、非公開求人の取り扱いもあって選択の幅がぐんと広がります。
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